工事の範囲を家族で話し合う
施工計画の基本
本当に必要な商品を検討する
ムリに販売せざるを得ない訳
終わり良ければすべて良し
リフォームはその規模によって、大変大きな買い物になる場合もあります。お客様の望む生活空間と予算に合ったリフォームをいかに両立させるか?
リフォームをうまく進めるコツは色々ありますが、一番大切になる事が、「縁を切る事」です。これは業界用語ですが、簡単に言いますと、どの範囲をどの程度リフォームするのかを明確にはっきりと線引きする事です。
見積もりや現場調査が進んでいく中で、リフォームする範囲は広がりがちです。内装全般の工事に言えますが、夢が大きく膨らんでいったり、「どうせならココも一緒に、」という感じで工事範囲が広くなる場合が多いです。
予算がある事ですので、どこをどう直せば家族の希望が叶うのかって事をまずご家族で話し合う事が先決です。
「リフォーム後の家でご家族が生活している姿が想像できるか」
など想像をしてみてください。本当にリフォームしたい理由が見えるような気がします。
「老朽化してきたので部屋を綺麗にしたい」
これも充分にリフォームをする良いキッカケだと思います。そこで想像してください。「部屋がどう綺麗になっているか」を。すると色々なリフォームでの希望が出てくると思います。ここからがリフォーム屋の仕事です。
「リフォーム屋の仕事」
など、お客様が納得できる「リフォーム」を、お引渡しする事です。なにかひとつでも抜けると、「満足」して頂けないと考えています。この事から、リフォーム工事では建築を含めた幅広い知識と経験が必要になります。
「新聞チラシの豪華さ、安さ」などは本当にあてにならないものだと言う事を、まずは感じて下さい。
リフォーム工事の場合、現場調査の段階で予想できない場所が正直沢山出てきます。「お風呂入れ替え工事50万円ポッキリ」などチラシ等でよく目にしますが、この価格は一体どのように設定されているのか。答えは2種類あります。
この場合は追加工事が発生せず、含み分は順調に施工できたとき、工務店の利益になります。ある程度余分な工事が発生すると想定した見積もりになります。
チラシ・ネット等はこのパターンが多いと思います。(金額を安く記載出来るから。)この場合現地調査・工事開始後の追加料金が多くなると思います。現地調査・見積時ならまだ検討も出来るのですが、工事開始後ならお客様には大きな痛手です。
業者の含みを持った見積りが、お客様にとっては、「余計なお金を支払う可能性が高くなる。」って事で、ポッキリ価格は追加工事の発生するおそれがあると言う事です。
最善の形は現地調査後のお見積の提出段階で、「追加工事になる可能性のある箇所」をキッチリ伝えられている事が、お客様にとっては重要であるということです。
追加工事の原因の一例
「お風呂を解体すると柱がシロアリに侵されている。」などです。シロアリに侵されている事は、床下の点検や、現状の床仕上げの状態を見るなどの、現場調査である程度わかります。しかしその被害規模などは、解体してみなければわからない部分もあります。
そこで、その被害規模により、どの程度の対策が必要であるかは、現場調査をした者の判断であり、お客様に最適な方法を提案できなければなりません。ココが経験と技術なのです。
このような事を含めて、最適な工事方法をご提案できる技術力がリフォーム屋には必要になります。格段に安く価格を設定しているチラシがあるとします。疑わしい場合、その会社を的確に判断する方法があります。
それは、会社名を検索して求人欄を見てみることです。
最悪の場合、、、
などと営業会社では必ず書かれています。そして年中無休で求人の募集をしている事がわかります。施工費込みのポッキリ価格で書かれているチラシの安さが重要ではなく、リフォームで満足するために大切なのは、「現場調査に来た人間そのもの」の「技術力の高さと誠実さ」って事です。
シロアリの被害を見抜けずにユニットバスを施工した場合、将来最悪どうなるかはご想像していただけると思います。今回はシロアリ被害の場合でご説明しましたが、ユニットバスの設置では、他に数十箇所ほど見ておくべきところがあります。
逆にそれらをすべて完璧に直してしまう見積もりが正しいわけではありません。ライフスタイルとあわせて、お客さんのお話をお伺いし、最適な方法を選択するという事です。これが正しい「お見積もり書」です。
お客さんの必要な作業
業者の商品の仕入れについて。
どんなご商売でも同じ事が言えますが大きな会社(リフォーム屋様)になると集客広告の為に色々な商品(トイレや洗面台など)をメーカー様と交渉し大量の一括仕入れをします。
なぜ一括仕入れをするか
広告費用も巨額です。何十万枚も折込チラシ等で広告される訳ですから大金です。なので「反響が来なかった。」では笑うに笑えない状況になってしまいます。沢山の社員もいることですから尚更です。この会社の私が社長だと想像すると不安で眠れなくなると思います。
そこで1番に考える反響目的の「目玉商品で目を引く」という方法。
メーカー様との交渉は1台より100台の方がメーカー様も価格協力してくれる可能性が上がります。しかし大量仕入れの場合、先行投資発注の為商品を予測して注文する必要が出てきます。
すると広告は「トイレは何色のみ」「グレードはこれのみ」という目玉チラシになるでしょう。しかも目玉ですので値引き率も高いと思います。
ここからがポイントです
大量仕入れをしている業者は倉庫に商品が山積み状態です。すると会社は「この商品を売る」という営業に変わります。この商品ばかりの営業にかわります。
会社のためにこのように言わざるを得ないのです。これらの商品がお客様の希望通りであれば即決だと思います。ここで私がお客様に考えて頂きたいのは「本当にその商品に付いている機能がぜんぶ必要ですか?」という事。
値引き率60%で10万円の商品より、本当にお客様が欲しい機能の付いた商品の価格も知っていただきたいという事です。お客様が満足で納得する商品が値引き率40%で9万円の可能性があるという事です。
なので正しい提案をするためには、基本的に在庫をしないのが鉄則になると考えています。結局在庫をたくさん持ってしまうと結局押し売りをする事になってしまうのです。
これは本来の「お勧め商品」ではありません。会社がお勧めしたいだけで、イコール納得できる「価格、機能」になっていない可能性もあるという事です。お客様の希望に合った商品でまずご提案させて頂くことが満足・納得のコストダウンリフォームをして頂く事になるわけです。
リフォーム会社の都合に合わせることはありません。まず、本当に必要な商品は何かを決める事が先決です。その後で目玉商品を検討するようにしましょう!
リフォームではやはり音やホコリが出たりします。ご近所に少なからずご迷惑が掛かる事は間違いありません。ここでご近所からのクレームが出るか出ないかの大きな違い。それは着工前のご挨拶まわりだと思います。しかもお客様も必ず挨拶に行く事!(工務店と一緒でも全然OKです)
お客様自身が工務店と一緒にご挨拶に行く事で今まで“おはよう”の挨拶すら交わした事の無い方と話をする機会となります。一度このように話をすると次にあった時にもきっとご近所さんはリフォーム順調ですか〜?お客様もいつもご迷惑かけてすみません〜のように、お話する事が自然になってくると思います。
このような人間関係を築いておけば、急に怒ってクレームをいう人はいません。たとえゴミがあっても“私の家に工事のゴミが飛んでたよ〜と教えてくれるでしょう。掃除は当然工事関係者の仕事です。すぐに掃除するでしょう。
結局初めが肝心です。満足リフォームはお客様発信のリフォームです。工務店だけでの挨拶まわりでは、お客様発信でもなく、お客様にプラスにはなりません。工務店は工事が終われば現場に居る事はありません。
でもお客様はずっとそこに住まれます。なので第一印象は大事ということです。リフォームはご近所とのコミュニケーション作りにも役立つと思います。
昔、私が子供の頃飼っていた犬に大きな腫瘍が見つかりました。獣医の先生が驚くほど大きい腫瘍でした。かなり犬も苦しく痛かったと思います。
動物は言葉を話せません。人のように言葉で訴える事ができません。お家も同じで話せません。お家の訴えに気付くのが私たちの使命だと思います。ペットと同じでお家にも長生きしてほしいものです。